和暦の歳末に寄せて

東亜伝統の暦での年変りが、あと2週間以内に迫ってきた。中国ではもう、連休シーズンに入って、帰省ラッシュが始まった、との報があった。
年賀状に「迎春」「頌春」などと書く風習は、この伝統の太陽太陰暦に基づくものである。立春付近に元日が来るから、そこからは徐々に寒さが緩んで春に向かう、というということだ。今の西暦(グレゴリオ暦)のように、まだこれから寒さが厳しくなる時期(昼はだんだん長くなるが)に新年を迎えるのでは、これから春、という気は全然しない。

そういうわけだから、伝統の行事や風習と結びつけるとき、私は和暦で考えるように努めている。睦月・如月・弥生……という和暦の月名も、本来そうだった日付に合わせて考える。「さくら」の歌詞で「弥生の空は/見渡す限り」と謳うのも、弥生が概ね西暦の四月に相当するから季節に合うのであって、三月ではまだほとんどどこにも桜は咲いていない。

従って、今は「師走」である。今日は師走の16日。一年で最も寒くなるはずの時期に、暦通りの寒波が襲っている。このピークが終われば、西暦の2月10日、ようやく本来の正月が訪れる。そこからの一か月が「早春」であるから、「早春賦」の歌詞に「春は名のみの風の寒さや」とあるわけだ。

日本では明治以来、年号でも西暦で年が変わるようになっているから、今が和暦で「何年」とは呼びづらいが、とにかく歳末である。旧正月には休みもないけれども、私たちの住む神戸では、中華街にて「春節祭」が毎年催され、その界隈が身動きとれないほどの大盛況となる。私もそこへ行って、新春を祝うのが習いだ。

西暦の年末は慌ただしくて、本当の意味で前年を振り返り新年の計画を練るのには相応しくないから、私は自分の生活の上で、年変りらしきことの本義を和暦に回したい。確定申告などと併せて。

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